そこに存在感のあるでかい本棚があります。
今の家は上京してから2つめの家で、家賃のわりに部屋が広いことと、楽器演奏が可というところに魅力を感じて引っ越してきました。
一人暮らしをしたら、本棚を置きたいとずっと考えていて、さらにいうと、書斎というか、自宅に図書館と呼べるくらいの本の保管スペースが欲しいと考えています。
立花隆さんというなんだかよくわからない人(今調べたら、東大卒のジャーナリストだった)が、外観はネコなんだけど、本を保管しているビル、猫ビルというビルを持っていて、それが羨ましいのです。
猫ビル(なんでネコの絵がリアルなんだろう)
昔誰かが「本は財産だ」と言っていました。
私もそう思っていて、何かに困った時や暇なときはなるべく活字を読んだり、関係する文書を読もうと心がけてきました。(今はその機会が減ってしまって残念です。)
私の本棚は、①仕事に関する本 ②漫画 ③読み終わった本 ④これから読む本(優先度が高い) ⑤これから読む本(優先度が低い) に棲み分けを行っています。森博嗣は、④これから読む本に長いこと鎮座していたので今回読んでいますが、そろそろストックがなくなるので、お金がなければ京極夏彦に戻ります。
今まで読んできた本、これから読もうと思っている本も基本的にはフィクションです。
ですが、読む本の質が変わったように思います。
昔は、ストーリー色の強いものを好んで読んでいました。誰かが誰かに恋をしたり、冒険をしたり、葛藤したり、成長する話を面白いと感じて読んでいました。
今は、ストーリー性というより、日本語を言葉遊びのように使用している本が面白くてたまりません。
(ここまで書いて、自分の説明能力のなさに愕然としてしまいました。)
日本語って、漢字と平仮名、カタカナと使い分けていて、たくさんの語彙があります。
「きく」という単語も、「聞く」「効く」「聴く」「訊く」「利く」と動詞だけで少なくとも5種類はあり、それが名詞になるともっとあるかもしれません。調べるのがだるくなりました。
「ヒゲ」という単語も、「髭」「髯」「鬚」と3種類あって
「髭」 シ、くちひげ、mustache/moustache ← 「比」に似てるが「此」っち
「鬚」 シュ、あごひげ、beard ← 「須」
虎のひげ(虎鬚)のようにかたくて突っぱったひげ
よく使うぶしょうひげは「無精鬚」。
虎のひげ(虎鬚)のようにかたくて突っぱったひげ
よく使うぶしょうひげは「無精鬚」。
「髯」 ゼン・ほおひげ 、whiskers ← 「再」の下の部分
関羽(美髯公)のほおからあごにかけての長いりっぱなひげ
関羽(美髯公)のほおからあごにかけての長いりっぱなひげ
こんな感じで意味が違ったりするんですよね。日本語すごいです。
言葉のもつ意味を漢字でかき分けることもとても素敵ですが、それよりその言葉の組み合わせによって違う解釈をしたり、物語を作っている本が好きです。
うまく説明できないのが悔しいのですが、京極夏彦の京極堂シリーズで今でも覚えているのが占い師について関口と京極堂が会話をしているシーンで
京極堂「占いをして、「足元に気をつけなさい」と占い師が占えば、足元に注意をして歩くだろう。そこに石ころがあって転ぶことが回避できたとしよう。そうしたら、君は「占いが当たった。占いは本当だった」と思う。逆に、その石ころに躓いて転ぶことがあれば、「占い師はこのことを言ったんだ。占いは本当だった」と君は思う。本来、占いとはそういうことなんだよ。どちらにしても占いは当たるんだ。」
関口「そんなのペテンじゃないか」
と、こんな感じのやりとりがありまして、私は衝撃を受けたわけです。
わたしがそれまで読んだどの本よりも衝撃的でした。
こういう、物事を違う角度から説明して、違う角度から見た結果、答えが出てきたという話が好きになって、日本語って素晴らしいな。なんて素敵なんだろう、という悦の状態に浸るわけです。
自分が経験したことしか信じないポリシーを持っているその一方で、こういった解釈の方法が自分の生き方にも多分に影響していることが、本を読む醍醐味だと感じています。
あと、昔読んだ本を読み返して、昔と違った感想を持ったりすることも好きな理由のひとつです。
こないだカワハラさんに「利休をたずねよ」となんとかって本を薦められましたが、我が家の本棚事情と、金銭事情により、暇があれば読むって感じですね。読まなきゃいけない本がいい加減溜まっているので、それを消化してから購入を考えます。
アニメも始まるし、時間の使い方が難しくて管理しきれないよ!!!
おわり
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